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私達が通う語学学校のドアの前に1人、アジア人の女の子が立っていた。彼女は学校のベルを鳴らして名前を言い、中に入れてもらった。私達も真似してみた。
「アダムです」
「ハナです」
「OK」
と女性の声がして、中に入れてもらった。
生徒が集まるロビーに先ほどの女の子がいた。アダムは
「きっと日本人だよ。話してきて」
と私に言ったので私は彼女に
「Hi...Are you Japanese?(日本人ですか?)」
と尋ねた。彼女は
「No,Korean(いいえ、韓国人です)」
と力強く答えた。私は顏を真っ赤にし、アダムの肩を何度も叩いた。
「ねえ、日本人じゃないって! 恥ずかしいじゃない!」
アダムは笑いながら英語で彼女に話しかけた。
「ごめんごめん。名前は?」
「ソヨン」
「僕はアダム、台湾人。彼女はハナ、日本人。よろしく」
「私は中国語を話せるの」
それを聞いたアダムは嬉しそうに中国語で彼女と話し始めた。このソヨンという女の子。私は一目見て分かった。彼女の英語力は私の英語力と比べ物にならないほどだと。
彼女は授業が始まるからと別の教室に移動した。私は時差ボケがまだ
直らずメマイがしていた。外国人の生徒が集まってきた。イタリア、ドイツ、香港、台湾、日本…。
これから運命のクラス分けのテストが始まる。
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