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イギリス・ヒースロー空港に着き、ホームステイ先まで送ってくれる運転手さんが来た。
「ハロー!」
どうやらイギリス人男性。学校側の資料には
『空港に着いたらバースにあるホームステイ先まで送ります』
とだけあった。もしかして、タクシーで迎えに来たってこと?
運転手さんがいくつか質問してきたがさっぱり分からなかったから、何を言われても首を傾げていた。
運転手さんは苦笑いしながら私の荷物をタクシーのトランクに乗せた。
「ホームステイ?」
運転手さんは、子供に話しかけるかのように尋ねた。私、これでも19歳(当時)。
「イェース。ホームステイ先までどれくらいかかりますか?」
先ほど機内で覚えた英語を使ってみた。運転手さんは何やら考えながら早口で答えた。聞き取れなかった私は、ぼけーっと突っ立っていた。学生時代の英語教師が今の私を見たら、悲しくて泣き喚いていたに違いない。
「トゥー・アワーズ」
運転手さんの美しい英語によると、2時間とのこと。とりあえず「OK」と答えた。
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