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沈黙は気まずかった。1時間くらい経つと、時差ボケのせいか眠気が襲ってきた。
車の中でカクン、カクンとなりながら、今寝たらどこに連れて行かれるかわからないと不安で仕方なかった。
車は都会から段々、田舎へ走った。時々ポツンと街灯があるくらいだ。
「この道で合ってるの?」
なんて今更聞けない。
3時間くらい経って「ここだよ」と運転手さんが車を止めた。私も車を降り、改めてイギリスの空気を吸った。想像以上に寒かった。
運転手さんは私の重いスーツケースを抱えながら、ホームステイ先であるターニャの家のベルを鳴らした。
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