第6章 出会い

2/2
前へ
/25ページ
次へ
 そう言っているシェイラの前に立っていた魔王は、シェイラを強引に抱きしめあごを掴みシェイラに口づけをした。驚いたシェイラはその場に座り込んでしまった。口づけの最中に何かを入れられた。何だ。何を入れたんだ。なんとか立ち上がったシェイラは口を押さえて魔王にきいた。 「私の体になにをいれた」 「俺の魂の1つだ。これでお前は俺のもの。何処に居てもすぐにわかる。呼びたくなったなら呼べばよい。すぐに駆けつけよう。助けてもやろう。そうだ、俺に名前をつけろ。そうしなければ、呼べないからな」  名前をつけろと言われても…シェイラは困った。魔王貴族だから・・・ 「ダークネス」 「ダークネスか。悪くはない名だな。じゃあ、今日は、消えるとしよう。欲しいものは手に入れたからな。」  そういうと、ダークネスは空中に消えた。シェイラはさすがに力が抜けてそこに座り込んだ。 「なんだったのだろう」  シェイラはダークネスが消えた暗闇をただ、見つめるしかなかった。
/25ページ

最初のコメントを投稿しよう!

18人が本棚に入れています
本棚に追加