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第2章 卒業試験
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「今日、試験だね。上手くいくかなぁ…」
魔法師養成学園7年生、テミス・ケルビンが同期の学友シェイラ・ラファエルに話しかけた。
「私も不安だよ。上手く魔法を使えればいいけれど、もし、とっさの行動が出来ずに魔法とか使い魔をコントロール出来なければ不合格。今までの努力が無駄になるし…」
この少女、フルネームはシェイラ・ラファエル17歳。身長160cmと長身。髪は、綺麗な金髪で肩まで伸ばし、整った顔をしている。10歳で、この学園に入った。
ここアウリス国の一画に位置する魔法師養成学園は、7年間魔法技術を学ぶ全寮制の学校である。
7年間魔法を学び、卒業試験に合格すれば国家魔法師としての称号が与えられる。
もちろん、入学した者全てが国家魔法師となれるような簡単な学園 ではない。
入学試験の内容は、3年生でのアイテム取得試験、5年生での召喚試験、そして卒業実技試験の全てを合格しなければならない。1つでも不合格になれば、即、退学となる。
シェイラは、他の生徒より出来が良く、教師達も一目置いていた。
「優等生のシェイラなら大丈夫だよ。心配なのは私の方。」
そう言って、テミスは、ため息をついた。
「そんなことないって。お互い、頑張ろう。」
シェイラはテミスの手を握り笑顔で答えた。
シェイラだって、内心は不安でいっぱいだったのだが。
卒業試験は1日5名、魔法省から派遣された魔法騎士相手と行われる。
今年の7年生は25名。
そのため卒業試験は5日間にわたり実施される。
シェイラの試験の順番は、5日目の5番目と告げられた。
「最終日のラストだなんて・・・なんか嫌だな」
そんなシェイラの不安をよそに、卒業試験は順調に行われた。
そして試験5日目になった。今日までの試験では、合格者は24名中10名。
結構、厳しい試験だ。
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