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シェイラの生まれた村は、学校から徒歩で一日半は軽くかかる。
「歩くのが辛いなら俺が乗せてやるぜ」
守護獣、土属のアルマロスがシェイラに声をかける。
「ありがとう。アルマロス。でも、これくらい大丈夫。」
笑顔でシェイラは答えた。
「しかし、確かに多いね、妖魔。嫌なくらい視線を感じる。」
「シールドかけたら?」
風属のシルフが声をかける。
「大丈夫でしょう、これくらいなら。貴方達を信じているから。」
だいぶ歩いた頃だろうか。
ー見つけた…不可思議な光をー
ーあの御方に差し出す贄を見つけたー
ー旨そうだー
ー確かに旨そうだー
嫌な言葉がシェイラの耳に響く。
「なんなのこの妖魔達、贄とかあの方とか」
「ただ事では無いな、意図があってシェイラを狙っているようだ。」
「新米魔法師を、こんなにたくさんで狙うなんて嫌な奴ら」
歩きながら、シェイラは三体の召喚獣達と話をしていた。
「移動式シールドを一応かけておきましょう。」
シェイラは杖を手のひらからだし、自分に移動式シールドをかけた。そして、杖は、いつでも使えるように出しておいた。
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