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脱衣所から廊下へ、廊下を少し走ったところで一畳さんは立ち止まった。
上がった息を私は整える。
両膝に手を突いて肩で息をしていたら手をひかれた。
さっきまで壁だったところに扉が生まれていた。
一畳さんは私を連れてその中に入る。
入ると何かのボタンを押した。ドアがしまり、仄かに明かりが付いた。
「ここは…」
私が話しかけるとまたぎろりと睨まれた。
「いい、死にたいならおしゃべりなさい。生きたいなら黙って付いてきなさい。」
耳元で聞こえるか聞こえないかの限界くらいの声で一畳さんはそういうと持っていた風呂敷を床においた。
一畳さんがいつも着ている洋服が包まれていた。
「私着替え…」
持って着忘れた、といおうとしたら激しく睨まれた。
「次、何かはなしたらコロス」
一畳さんはそういうと自分の洋服を私に差し出した。
一畳さんは下着だけを身に着ける。
私は一畳さんの洋服を裸に身に着ける。
一畳さんは私の姿を確かめると風呂敷をスカートのように自分の腰に巻いた。
私にきせた洋服のポケットから何かを取り出すとそれを右手に、左手で私の手をひき薄暗い道を歩き始めた。
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