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熱風が吹く。
高校生活も折り返し地点の高校二年、夏。
冷夏だった今年は七月の終わりになってやっと暑くなった。
あまりにも涼しい日が続いていたものだからすっかり忘れていたけれど、夏とは暑いもの。
座っているだけで汗が滝のように流れて、私の背中と服を貼り付ける。
気持ちが悪い
私はうなじにはりつく髪をまとめてクリップでアップにした。
普段だったらアップにしてもバラバラと落ちて来てしまう髪が今日は汗でべたついているからかすんなりとまとまる。
全身がじっとりと汗ばんでいた。
時折堪えきれなくなった汗の雫がふくらはぎを伝う。
いくらなんでも暑すぎる。
さすがに我慢できない。
それでもどうしても冷房はつけたくなかった。
深い意味はない。なんとなくつけたくなかった。
辛い。あ、そうだ。
シャワーだ。
洗面器にシャワー道具をつめて部屋を出る。
きっとシャワーを浴びれば今より少しはましになるだろう。
一歩部屋を出た途端冷気が私の湿ったTシャツと皮膚の間に滑りこんだ。寮は全館冷房。
涼しい。いや、むしろ寒い。
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