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太股に剃刀を這わせ、なぞる。
小さく『んっ』と声を漏らした。
太ももから脹脛を辿り、足の指の間をぐりぐりとする。
「ううっ」
どこもかしこも弱い奴だと、呆れるどころか楽しんでいる自分がいる。
剃刀を当てられても、俺がお前にあの時以上の記憶を――植え付けてやる。
「いっそ、その綺麗な顔を傷つけてやったら、変なストーカーから悪戯されることはなくなるぞ」
「……あ、あなたも?」
身を捩る榛葉が、悲しそうな目で聞いてくる。
「――そう思うか?」
ふんと嘲笑ってやったら、首を横に振った。
「まあ、良い子だ」
クリームで濡れた手で、胸を抓ると、今度は甘い声を上げて、シーツを握り締めた。
抓って押しつぶし、剃刀の反対側でぐりぐりしてやる。
クリームを塗って優しく周りを剃ってやると、足先が撓ってシーツを掴んだ。
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