プロローグ

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Side:立花優征 一目会った時から、眠れないぐらい虜になった。 その笑顔、その甘い匂い、その優しい仕草、声、雰囲気、形。 絶望していたお前に手を差し出したのは、――手に入れて隣で愛でる為。 離してなんかやらない。 言葉を伝えるのが昔から苦手で、伝わったことなどない。 だから、抱く。 お前が愛しいと、抱く。 花嫁の様に、毎日、――俺から離れて行かないように。 なのに、俺の前では笑わない。 俺は、上手くお前の気持ちを汲み取ってやれないから、だからちゃんと言葉が欲しいのに。 今日もお前は俺を拒絶する。
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