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松岡直斗と別れてからの私は、
彼のことを一日でも早く忘れるために、
それまで以上に仕事に没頭する毎日を送るようになった。
でも、
どんなに忙しくても、
夜になって愛菜が眠ってしまうと、
彼のことを思い出してしまって、
ひっそりと涙を流してしまうことが何度もあった。
そんな寂しさを、
仕事に没頭することで紛らわせたわ。
そのお陰で、
一年が経つ頃には、
テレビや映画の仕事がドンドン舞い込んできて、
休んでいる暇なんてないくらいの、
目の回るような忙しさを送るようになっていた。
その頃には、
もう彼のことを思い出して泣いてしまうこともなくなってたわ。
勿論、
仕事だけじゃなくて、
可愛い愛菜の存在が大きかったわ。
そんなこんなで、
仕事は忙しくても、
やっと充実した日々を送れるようになった頃、
気まぐれで意地悪な神様によって、
私と彼は三度目の再会を果たすことになる。
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