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しば?
シバく?
「上等じゃねーか。俺をしばくだあ? ――お前みたいなピーピー泣いてた女男にできるか? 今だってオカマじゃねーか!」
「オカマじゃないわよう。このか弱い私が――青葉は好きかなって。貴方の為よ」
「――良いから、もうゴム離せ。まじまじ見てんじゃねーよ」
減るもんじゃねーから別にいいが、狼みたいなオカマには驚くような大きさだったろう。
大きすぎて女に使うのが可哀想で、まだ未使用なのが情けないが。
「ちょっと! お兄ちゃん、お店にまで響いて来たわよ」
「あら、ベランダが壊れてる!」
俺達の声に、家族が集まってきてしまった。
すると、背筋を伸ばし、髪を掻きあげて乱れを整えながら狼が俺の前にゆらりと出て、二人に頭を下げた。
「ごめんなさい。ベランダから落ちそうな青葉に驚いて大声をあげてしまったの。今日も後で伺いますね。今日は羊羹が欲しいな」
「麗一狼さん! 馬鹿兄がすいません! お怪我はないですか?」
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