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汗水を流し、仕事が終わって家に帰ると、何故か麗一狼がいた。
速攻で携帯を開くと、名取さんから『麗一狼が隣の君の家に向かったよ』と猫のスタンプと共にメッセージが来ていた。
畜生。早く言えよ。早く。
和菓子屋の店の方で、美砂と母さんと世間話に花を咲かせているのは、どう見ても嘘ん臭い。
でも、今のうちにさっさとシャワーでも浴びに行こうかと見つからないように四つん這いになって店の死角になるよう廊下を歩いた。
「あ、帰って来たのね、青葉ちゃん」
まあ、お前の様な変態から逃げるのは無理ってなんとなく分かってたけど、キモイな。
「駄目じゃない。おばさんが足が悪い今、もっと家の事を手伝わなきゃ。おばさん、私で良ければ、本当の息子の様にお手伝いさせてくださいね」
「っけ。そんな気持ち悪喋り方の息子なんかいるかってーの。死ね」
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