ネクロポリス ポル=バジン

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 城壁を巡るようにして歩き回り、 かつて甕城(馬出し)だったと思われる箇所から 碁盤の目のように整然と区切られた街路に入る。  露出を計り絞りを変えて写真を撮りながらだから、 知らず知らずのうちに時間が経っていた。  太陽は真上に来ていた。  タクシーの運転手兼観光ガイドのエデル=オールさんは、 ほかの観光客と来ていたらしい知り合いとおしゃべりをしている。  待ちかねて暇を持て余している様子はないので、 安心して遺跡見学・写真撮影を続ける。  成田からここまでたどり着くのは相当大変だったので、 遺跡の隅から隅まで舐めるように見てやるつもり。  遺跡の中央基壇に発掘調査用のトレンチが 埋め戻されずにそのままになっているのに気づいた。  さすがおそロシア、大雑把。 普通こういうのって埋め戻すんじゃ……?  と思いながらも、これは 版築という土木建築の技法をじっくり観察できるチャーンス! 中に何かおもしろいものが埋まっているかも。 トレンチ断面の写真をバシャバシャ撮りまくる。
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