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「それで、改めてお願いがあるのですが……」
わたしの前で正座をしているアツオ、もとい前豆先生が何故か敬語で話し掛けてきた。
「その、今度の合宿なんだが……予算の都合で宿泊先の施設から朝と夜しかメシが出せないと言われたんだ」
「……はい」
「それで、永野、お前に頼みがあるんだが――」
「はい?」
「う゛……。
お、お前に昼飯の調理を、い、一任したい」
「……」
「です!
この通りだ、頼む!」
頭を下げてお願いする前豆先生。
この先生は、見た目は筋骨隆々としてとても男らしいのに、メンタルは豆腐のようにかなり柔らかかったりする。
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