153人が本棚に入れています
本棚に追加
/65ページ
シャワーを終えたあたしは、ダッシュでキッチンに向かう。
ここまでは、あの声は聞こえないはず。
…でも、同じ空間でパパとママがイタしてるのかと思うと落ち着かない。
やっぱり今から学校へ行こう。
急いでパンとコーヒーで朝食の用意をした。
立ったままパンを齧ってたら、そこに現れたのは貴史さんだった。
昨日、うちに泊まったらしい。
「こら。行儀悪いぞ」
「…ごめんなさい」
「俺にもコーヒー淹れて?」
ママってば、貴史さんがいてるのに…
あたしは貴史さんの分もコーヒーを淹れて、テーブルに置く。
───なんだろう、この違和感。
あたしは貴史さんから視線を逸らしてキッチンにあるホワイトボードに目をやった。
最初のコメントを投稿しよう!