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「初々しい感じが出したかったんだよ。
ミリカはフィッティングで何度も着ると
馴れてきてドヤ顔するから」
涼しい顔で貴史さんが言うのをママが聞いていて
「ほんとに貴史はミリカのプロデュースが上手いわね。うちのモデル達のもお願いしたいわ」
「オレのプロデュースはミリカ限定。
───オレのミューズだからね」
あたしの腰を抱き寄せて、額に口づける貴史さん
いっせいにフラッシュがたかれる
その眩しい光の中で───
あたしは
今、このまま
ミリカのまま
死んでしまいたい
───そう思った
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