第1章

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■少女趣味の男の子の歴史を見ながら、深町男子との違いを考える  思えば90年代に渋谷系が流行ったころには、かわいい感じの服とか小物とか女性うけがよさげなオサレ音楽を消費する男がそれなりにいた。  さらに遡れば70年代?80年代にも大島弓子みたいなふわっとした少女趣味のマンガを愛でる男性も一部にはいた。  だからそれの2015年版だと捉えれば、めずらしくない気もする。  さらに言うと深町さんの作風は「少女趣味」とも「ザ・女性向け」みたいな絵柄でもないから男が好きでもふしぎではない。  僕だって好きだ。  それでも男子が平然と買って当然のように(男の率もまあまあなので女子にまぎれて恥ずかしい、なんて感じは皆無)サイン会の列をつくってるのは僕には驚きだった。  よく言われているように男性は見た目、ビジュアルから入るけど女性はシチュエーションや関係性を想像するのが好き、なので男女のいい感じのシチュエーションを切り取った深町さんの作品は女子に人気。  という説明はできる。  けど、じゃあ男もハマるのはなんでだろう、という感覚/ロジックは、なんとなくはわかるけれど僕(の世代?)にはすんなり落ちてこない。  言語化しにくい。  男子と女子では、ツボってるところも少し違う気がする。  これ以上は情報を持っていないのでつっこんだ話はできないけれど「深町男子」は注目したい存在です、という話。  思い込みを外して、作品を、ユーザーを見ないと、現実に置いていかれてしまう。
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