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スィエラは今日は珍しく6時に起きていた。
「眠いよー…」
……眠いらしい←
今日は早く起きる!と決めていたらしく、目覚まし時計によって起こされたようだ。
「でも、これ買えて良かったー」
持っていた紙袋の中身を見ながら歩く。
そう、スィエラは今外で買い物を済ましてきていた。
そこはすごく有名なお店で、お目当てのものは人気ですぐ売り切れてしまうため、早くに行って買おうという作戦だったらしい。
「……みんな、喜んでくれるかなー?喜んでくれるといいなー」
眠気と闘いながら帰路につくと、前方から見知った人物が歩いてくる。
スィエラは声を掛けた。
「アンナちゃん!」
アンナちゃんはスィエラに気付くと、足を止めてくれた。
「あ……おはよう、スィエラ君。えと、この時間に会うの珍しいね…?」
「うん、ちょっと外に用事があって。アンナちゃんはこれから学校??」
「はい。」
「そっかー!頑張ってね?あ、これ持っていってよ!」
そう言うと、先ほど買ったばかりの紙袋の中身を取り出してアンナちゃんに差し出す。
「これね、ティラミスって言うんだー!甘くて美味しいって人気なんだよ?」
「ティラミス……」
「あ、もしかしてこういうの苦手だった……?」
アンナちゃんは首を横に振ってティラミスを受け取ると、
「いえ、嬉しいです!ありがとう…!」
と、微笑んだ。
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