5/36
前へ
/153ページ
次へ
「また…心配してんだろ?」 そう言って、沢山のモノの中で迷っている私に近づき 鼻を抓む。 「痛いです。」 2人きりになった頃合じゃないと こうしたことはしてくれないから、 ちょっと嬉しい。 私だけに見せてくれる普段の顔が 大好きだから、 こうしたいたずら 案外嫌じゃない。 「主任って、子どもみたいですよね。 好きな子ほどいたずらしたくなるんですねー。」 俺様口調で主任に刃向った瞬間、 私の背後から 「仲が宜しいんですねー。」 第三者の声でハッとする。 そして目の前の主任は、 声を殺して笑ってる。 絶対に、こうなるってわかってた。 人が近づいてくるのわかってて、 黙ってたー。
/153ページ

最初のコメントを投稿しよう!

3526人が本棚に入れています
本棚に追加