911追憶

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7.プロポーズ 結婚したらこんな町に住みたいな。 心の中で思っただけなのに、 見透かされたように、 「結婚したらターリータウンに住もう」 このあたりは教育レベルが高いらしく、 「将来生まれてくる子供のためにも、  ここに住もうよ」 と、いつになくユージンは雄弁で 強く話しかける。 強さに圧倒されながらも、 ふわ~とあたたかい気持ちになる。 NYのことはなんにもわからないけれど、 ユージンの言うことは正しいと私は思う。 そんな日が本当に来るんだろうか。 それより、私、幸せになってもいいのかな。 「子供が大きくなったらね、  スリーピーホローハイスクールに  入れようよ」 「スリーピ-ホロー?」 「知っている?  カボチャを持った首のない騎士が、  次々に殺人を犯す、  という怖い伝説」 この辺りに昔から伝わる伝説だと、 怖がる私を面白がるかのように、 ユージンは言う。
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