親と過去

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「また来ようね。今日はもう帰るよ」 「わかったっ」 「うんっ、リっちゃん偉いっ」 ・・・え・・・? 「さぁ、家まで競争しようかっ、リツっ」 ・・・今、何て・・・?  三人が見えなくなってもその方角を空の心で見つめ続けた。  滅多に人の来ない公園で果たした二度目の出会いは奇跡と困惑だけを残して去っていく。  風に泳いだ白い雲が、ゆっくりと契れていった。
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