第1章

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放課後、わたしたちは大きな画用紙をくっつけた机の上に乗せ、向かい合って座ったんだ。 すると、中込さんはニコニコして、少女漫画の雑誌を取り出したの。 「わたしね、これがいいと思うの!」 出されたのは、見開き。 漫画絵の天使が、背を向けて空を仰いでいる。 え…? わたしは思ったよ。 漫画絵じゃ、学校では受けなくない?? けれども、わたしはあまり自己を主張しないほうなので、 「いいね!」 と、合わせて返したの。 中込さんは満足そうだった。
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