第1章

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更に、困ったことに、描き始めてから、中込さんは絵がそんなに上手くはないことが分かったの。 正直、わたしのほうが上手く描けると思ったけれど、不快な思いをさせたくなくて、黙って任せたんだ。 そして、中込さんは天使のひとの部分を描き終えた。 いよいよ、翼に取りかかる。 ・・・。 なかなか、進まない。 ちょっと、変なふうに曲がってすらいた。 わたしはフォローのつもりで、 「羽根って、難しいよね。 プロでも、難しいんじゃない?」 と、言った。 中込さんも。 「そうかもー!」 と、頷いた。 それにしても、全然、進まない。 結局、わたしが申し出て、引き受けることにした。
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