第2章

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「毎日毎日、遠くで眺めるだけなんてつらいなぁ…」 今日もまた遠巻きに眺めるだけで、一向に前に進めない私。 出るのは溜息ばかり。 片想いって…切ないっ。 涙を拭うふりをしたところで先生の目に止まるわけもなく。 「アホくさい。」 聞こえるのは親友の罵声のみだ。 「彩花にはわからないよね。クラスも違う、教科担当も違う。なんの接点もなくて進めない私の切ない気持ちは。」 「知りたかないわね。」 「ちっ!」 友達甲斐のない台詞に舌打ちで返す。 「本当に理解できないのよ。なんで中村先生なのか。」 まだ言ってるよ、コイツは。
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