第9章

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------- ------------ ----------------- ジリジリと容赦なく照りつける日差しで、体中の水分が奪われてゆく。 暑いと言う言葉よりも、痛いという方が正解なんじゃないだろうか。 ほんの数週間が経過しただけなのに夏休みに突入し、夏本番を迎えたのだ。 チームは毎週末の試合も無事に勝ち上がり、今日の試合に勝てば市大会3位が決定し、県大会に出場が決まる。 「引き分けでは駄目です。今日の対戦相手には得失点差では負けてます。必ず勝たなくてはなりません。いいですね?」 移動中のバスの中で通路の真ん中に補助席を出し、そこに俺が座って直前ミーティング。 車内に響きわたる地響きのような男特有の返事。 各自に細かい指示を与えていくと、どんどん上がっていく彼等のボルテージ。
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