第11章

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きっと真っ赤になっているであろう顔。 けれどそれは隠せる気がしないから敢えて隠さない。 その染まった頬さえも好きの証なんだから。 「先生、本当に?本当に私を受け止めてくれるの?」 嬉しすぎて信じられない先生の言葉に再確認。 もう一度聞いておかなくちゃ、聞き間違いだったら泣いてしまうから。 「受け止めるというより、僕自身のためです。余計な心配をしたくないので。」 「余計?」 「瑞穂さんが、誰かにさらわれる心配。」 先生が私の手をぎゅっと握る。 馬鹿ね先生。 そんな心配…。 「無用よ。」
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