第11章

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何でも卑屈に考える大人は面倒だと思うのは私だけ? 自分の気持ちに正直になるだけで、こんなに無限の愛と自信が溢れてくるのに。 「自分に自信がないのは先生の気持ちだからどうしようもないよね。だから先生は自分に自信も信用もしなくていい。ただ私だけを信じて。先生は私の運命の人なんだから。」 先生の不安ごと包み込むように、両手でふわりと先生の手を包む。 「素直になるだけでいいのに、大人って大変ね。」 くすりと笑った私を見つめる先生の瞳の色が、何となく変わった気がするのは気のせい? 「先生?」 おずおずと呼べば、グイッと腕を掴まれて。 あっという間に先生の腕の中に収まってしまった。
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