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「それでそのウザイくらいの笑顔に行き着いたってわけ?」
部室でビブスの枚数と番号を確認しながら盛大に溜め息をつく彩花は、私が倒れた時も、
『あれはなんの冗談なの?』
と非情なメールを送り付けて来た。
「だって考えた所でわからなかったんだもの。とにかく笑顔で元気に!が一番かなって思ったの。」
黄色と白のビブスは年季が入っていて、肩口のところが擦り切れている。
これを補正していくんだけれど、縫い物が不得意な彩花にかわって、私が次々と縫い上げていく。
「瑞穂が倒れた時さぁ、珪吾と佐伯くんがメチャクチャ焦ってたよ。『瑞穂が死んだら部長の俺の責任だ!』って面倒くさいこと言ってた。」
それは面倒くさい。
いや、面倒というよりも。
ウザい。
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