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"古城"は"砦"としてそのまま残すつもりだったのか、
火を入れられたり、攻城兵器を使うことは無かった。
重装備をした騎士隊が、先陣を切って、"索敵"をしながら城の中へと進む。
数多の"戦士"が、それぞれ武器を、杖を構え、"怪物"の遭遇に備えた。
見た目より、ずっと広い古城の中を、討伐隊は100人程の小隊を作り進んだが。
床も壁も朽ちていて、思ったより探索には時間がかかった。
しばらくすると、古城のあちこちから、「制圧。」とか、「敵影なし。」と声があがり。
数時間後には、古城の敷地の約半分に王国の旗が上った。
一向に、姿も気配も見せない"怪物"に、戦士たちは苛立った。
血気溢れる戦士たちの"いらだち"が"疲れ"に代わり、鼓舞した熱気が冷えはじめたころ―――
先陣が古城に侵入してから約5時間後、正午。
"英雄"ファストゥム率いる、騎士の大隊が、カミラの元にたどり着いた。
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