第2章 恋するミツバチ 

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「いいかい?恋愛慣れした彼みたいな人間は、遊ぶ相手に飢えてるわけじゃない。いかにして遊ぶか、重要なのはそっちさ」 「はあ……」 耳打ちされるも やっぱりピンとこない。 「ご馳走をぶら下げられた状態で――いや、君の場合、つまりちょっとHな理想の王子様とデートした後に、連絡すると言われたら?」 「もちろん待ちます」 そうだよ。 来る日も来る日も 連絡を待ってた。 一向に鳴らない電話。 会いたくても会いにも行けなくて。 「待ってる間にもっと好きになった」 「え?」 涼介さんは僕の心を見透かしたように ずばり言い当てる。
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