第2章 恋するミツバチ 

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「そうさ。欲しがる」 やっとつかんだ。 しごく単純な答えに 「だらだら涎を垂らしてね」 「はっ……?」 「犬ならそうさ」 涼介さんはいやらしくつけ足す。 「それで再会――相手はお腹を空かせてる」 「なるほど」 もっと欲しがるように。 焦らすってそういうことか。 ようやく漠然と分かり始める。 「それが恋の駆け引きさ。君も、まあそのうち楽しめるようになる」
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