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中から外の様子がよく分かる。
薄暗い線路はそこからは不気味に見え、不意に身体を震わせると家へと向き直り、ドアノブに手をかける。
ドアには鍵もかかっておらず、暗い中に潜り込むと黴臭く埃っぽい空気に支配される。
沓抜に何があるのか見えない。何か踏んでも大変なので、取り敢えず靴のまま上がり込むとぎしりと床が軋む。
気にせずそこに立つと、暗闇に慣れてきた目でうっすらと見えたのは、木材製の立派な棚と壁。それに、大きな額縁と絵であった。
どうやら、玄関からすぐ右に廊下があるらしく、その奥に何も見えない。
骸骨が大きな鍋を囲み、中には煮えくりかえった湯と、もがく人間が描かれている。
ーーまるで地獄画図だな。
特に怖くもないので、右に曲がり廊下を歩く。
すぐ両隣にドアがある。
どちらを開けるかしばし迷うが、直感で左を選んで開けた。
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