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些細でいてかけがえのないものが図鑑のページに残っている気がした。
名残惜しくてぐずぐずしているおれに白鳥が教えてくれる。
「校舎はなくなるけど、蔵書は新しい図書室に引き継ぐから」
おれたちは大切なものを壊さないようにそっと本を閉じて棚に戻していった。
由里子と一緒に、ずっと博己を見ていた。
子どもの頃は恋も愛も自覚できていなかったけれど、友だち以上の気持ちを持っていたのは、おれのほうが先だ。
ベガアルタイルデネブ△おわり
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