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「主任、餃子の歴代パッケージ見つかりました?」
「あったよ」
「すみませんでした。俺が行くべきだったのに」
休暇中のスノーボードで足を捻挫した宍戸が、申し訳なさそうに近付いてくる。
「大丈夫だよ、お前はお前が出来ることをしてればいいから。これを応接室に持って行けばいいんだっけ?」
テレビ用の資料として、餃子のパッケージが納まっているファイルを応接室に持っていく。中では課長の宮田が来客の応対をしていた。
「お待たせいたしました」
「ああ、ありがとう」
宮田がにこやかに資料を受け取った。
「すみません。画像ではなくて本物のパッケージを見てみたかったものですから……」
テレビクルーのひとりが宮田の広げたファイルを興味深げに眺めて、これは懐かしい、などど感心している。佐知夫は一礼して部屋を後にした。
少しすると来客を終えた宮田が戻って来た。資料を戻しに行ってくると聞こえたので、佐知夫はその後を追いかける。
「お疲れ様です。課長、私が戻しておきますから」
「じゃあ、一緒に戻しに行こう」
「?」
資料を渡され、佐知夫がきょとんとしていると、宮田が歩きはじめた。仕方なく佐知夫もそれに続く形になる。
「テレビ、いつ放映されるんですか?」
「今回もだいぶ先になるんじゃないかな。でも冷凍餃子特集で数社の商品を紹介するって言っていたから、その中に入れたのはいい宣伝になるよね」
「そうですね」
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