もっと近くに感じたいから

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「は、晴希、さん……」 「お?」 「……」 頑張って名前で呼んでみたけれど、恥ずかしさから頬が熱くなって、顔を伏せる。 そんなあたしの頭をぽんぽんとした和泉さん。 ちらりと視線だけを向けると、やさしく微笑んでいる和泉さんがいて。 「ヤバいわ。それ、結構くる」 「え」 何がくるんだろうと首を傾げる。 そんなあたしにふっと微笑んだかと思ったら、肩に回している腕をぐいっと引き寄せてちゅっとキスを落とす。 そのまま吸い付くように何度も唇を食んだあと、唇を右から左につーっと舐めてから離れる。 「で? 何で急に名前で呼んだんだ?」 すぐにそう言われたけれど、唇に甘いキスの余韻が残っていて、思考が働かない。
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