男のつぶやき

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結婚して、子供も二人できて、男と女というより父親と母親になってしまうのではないかと、どこかでそう思っていた。 確かに子供は可愛い。 母親をする玲夢もすんげえ愛しい。 けれど、俺にとって玲夢はやっぱり大切な女で、いつまでも恋をしていたい、愛をささやきたい女だ。 きっとこれからも俺は、呆れてしまうほどに玲夢のことをこの手で抱きしめてしまうのだろう。 鬱陶しく思われてしまうほどに愛してしまうのだろう。 ふとそんな日々を思い描いて、自然と笑みがこぼれた。 『男のつぶやき』fin.
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