夢から覚めても

2/9
前へ
/391ページ
次へ
「晴希さん!」 「ん? 何だよ?」 俺が振り向くと、玲夢が勢いよく抱きついてきた。 「玲夢!?」 そして俺の腰に腕を回してぎゅっと抱きつきながら、胸に頬をすりすりと密着させてきた。 「突然何だよ?」 こんな風にいきなり積極的にくることは珍しい……つーか、初めてかもしれねえ。 だから何かあったのかと思ってしまう。 「玲夢?」 「……いい?」 「ん?」 相変わらずぎゅっと抱きついたまま顔をあげた玲夢は、ぼそぼそと呟いたけど何と言ったのか聞こえなくて、玲夢の方へ顔を近づけて耳を傾けた。
/391ページ

最初のコメントを投稿しよう!

8618人が本棚に入れています
本棚に追加