夢から覚めても

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けれど、玲夢は一瞬ぱっと目を見開いたあと、何も言わずにふいっと顔を背けた。 は? 意味がわからねえ。 「何だよ? はっきり言えって」 玲夢の両肩に手を添えて離そうとしたけれど、それを阻止するように玲夢はさらにぎゅっと抱きついてきた。 何だよ。 玲夢がさっき『……いい?』と、何か聞いてきたから、それを確かめようとしただけだろ? なのに、そんな態度をとられてしまったら、俺はどうすればいいんだ? 俺の胸に顔を埋めたままぎゅっとしがみついている玲夢の頭頂部を見下ろしながら、まあ、玲夢から何かアクションを起こしてくるのを待っていてもいいか……と思い、じっとそのままでいることにした。
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