出口のない部屋

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あーあ… とズルズルと壁に凭れてしゃがみ込む。 …やっちった…… そんな気、全然なかったのに。 ーー抑えられなかった。 思考回路が停止したどころか崩壊した。 重ねた熱に。 無意識に唇の間を割って侵入した柔らかさに。 ぎこちなく絡む舌の感覚に、少し欲情したのかもしれない。 俺を見て欲しくて、受け止めて欲しくて。 その為に軽く重ねるだけのつもりでいた口唇は、すぐにその意味を変えていった。 その甘さに、熱に溺れていった。 軽く重ねるだけなんかじゃ物足りなくて、舌先を迷う事なく滑り込ませた。 貪るように絡ませながら 彼女の小さい吐息が漏れるたびに、より一層高まりをみせて。 今後どうするんだよ……とか考える間もなく勝手に体が動いて 自分で自分じゃないみたいな。 身体中の熱が頭に向かっていくような感覚に陥った。 あれだけで止められて良かった…… まだ身体は反応して、、疼いてるし。 …ヤバイな…… 触れた事で今度は別の欲求が満たされたいと身体を熱く刺激してくる。 思えば、 額に微かに触れたあの時から 俺の自制心は少しづつ崩れてしまっているのかもしれない………
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