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ふと気が付くと目の前に一之瀬さんが立っていた。顔を上げた瞬間、一之瀬さんに抱きしめられた。
「一之瀬さん・・・。」
「苦しいんだ。少しだけ・・・このままで・・・。」
急激に頭の処理能力が低下した。滝本さんの時のような恐ろしさはなかった。ただ、ただ、戸惑っている自分がいる。
「体調・・・悪いんですか?」
少し低めのバリトンボイスが耳元で囁く。
「体調は悪くない。藤澤と一緒にいると心が苦しいんだ。」
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