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一通り遊んだ後はド定番の夕方から夜にかけての観覧車だった。頂上で藤澤が『きれー。』を連発する。俺としては薄暗くなっていく中での夜景より、藤澤の方がはるかにきれいに思えた。俺は藤澤の横に座ると今日何度目かの甘いキスをした。
「もったいねー。今日はご褒美消化しすぎた。このチャンスもっと大切に使わないといけねーよな。」
俺の言葉に答えて藤澤が薄く笑った。
「じゃぁ、前借でもいいよ。」
「借金かよ。」
「そうそう、そしたら借金返すために頑張るよね。」
お互いに顔を見合わせて声を立てて笑った。この先もずっと俺のこと・・・応援するってことだよな。
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