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藤澤が俺の耳元で呟いた。今日は最高の誕生日プレゼントだ。俺は今日、何度目かのノックアウトを食らった。
俺・・・やられ過ぎ。
離れがたい気持ちを引きずりながら1周回った観覧車から降りた。そして藤澤の手を握って歩き始めた瞬間、外灯の下に見覚えのある背中を見つけた。
・・・あれ・・・ねーちゃんじゃねえ?
俺が立ち止まると同時に藤澤の視線も同じカップルに釘付けになった。
「翔君・・・。」
え?
藤澤の視線は、俺とは全く違う方向に向かっていた。
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