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廊下を激しく走る音が響く。その足音が扉の目の前で急にストップ。破壊しそうなぐらいの勢いで保健室の扉が開けられた。
「藤澤!!」
肩で息をつきながら椎名君が走り込んできた。
「ごめん。ドジっちゃった。」
保健室の先生が呆れ顔で椎名君の顔を眺めるとおもむろにハサミや包帯を片付け始めた。
椎名君はあたしの足元に跪き、目を見開き包帯を巻かれた左足首を穴が開きそうなほど見つめていた。
「大丈夫なのか?」
「う・・・うん。大丈夫。足首捻っただけだから。」
体育でテニスをしていて軽く足首を捻ったのだ。
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