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「隼登、柚希のこときちんと送ってやれよ。」
「そのセリフ、そっくりそのまま返しますよ。ねーちゃんのこと・・・ちゃんと送り届けてくださいね。」
翔梧さんがバツが悪そうに肩をすくめて見せた。
「じゃーな。柚希。」
藤澤はむくれたようにプイッと他所を見て目も合わせない。翔梧さんが寂しそうに眼を伏せた。
「そんなに怒るなよ・・・。今度もっときちんと説明するよ。」
俺は翔梧さんの車が走り去って見えなくなるまで見送った。
藤澤が駅に向かってさっさと歩き出す。
「藤澤・・・。」
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