第1章

8/15
前へ
/66ページ
次へ
そのクレーターが出来たときに、地鳴りがしたのだろうと、用意な検討はついた。 だが、たかだか自動車ほどの大きさのものでも、地鳴りだけでなく揺れるとか…………それ以外のことがないのはおかしくないか…………? 「あ…………。石田先生…………」 担任の石田がそのクレーターを見つけ、運動場に来た。 他にも、見慣れた教科担任や校長の姿も。 この教室から、約10名ほどの教師を確認できた。 「…………」 何が起きるのか…………何も起きないのか…………。 《よく見ておけ、青年よ…………》 「……………………」 その声は、ようやく俺に語りかけてきた。 この光景、見たくなくても見る。 教師たちは、クレーターを遠くから眺めながら、なにか言っていた。 遠くて何を喋っているのかまではわからない。
/66ページ

最初のコメントを投稿しよう!

2人が本棚に入れています
本棚に追加