第1章

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「…………な、なんだ…………?」 そのクレーターのようなものから…………人影が…………。 確かに人の形だ。 だが、なにか違和感がある。 教師たちもその人影と、違和感に気がついているようだ。 「う、…………ぅわぁぁあ!」 石田だけではない。 その場にいる教師の全員が、似たような悲鳴をあげた。 その悲鳴は、明らかに恐怖からくるものだ。 「な…………なんだあれ?」 《…………お前たちの言葉で言えば、『宇宙人』『地球外生命体』…………『悪魔』とも言える》 『悪魔』…………。 その言葉は、俺に響く。 悪魔の子と呼ばれていた俺には…………。 「…………ど、どうなるんだよ…………」 《…………》 その声の主が、返事を返さなかった。
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