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ファースト店でシェイクを飲みながら、時計をみた。
16時30分
そろそろ約束の時間だ
彼女、瑠璃との待ち合わせ
パチンコ店で知り合った瑠璃は、手負いの子犬のようだった。新しい扉が開きそうな彼女に、お持ち帰りして軽い遊び心で手を出せば、懐かれてしまい。
「愛してください。」
と、お願いされてしまった。
邪気を払われたような気になり、その夜はキスだけで家まで送り届け、連絡先を交換し、デートを重ねている状態だ。
「若いとは思ったけど、女子高生とはなぁ。」
まさか高校生に手を出してしまったとは。
最近の子は大人っぽいね。
「律さん!」
ぼんやりシェイクをすすっていると、元気に自分の名前を呼び、手を振りながら駆け寄る彼女。
若さに眩しさを覚えた。
「それだけ?」
シェイクを指さし、首を傾げた。あぁ可愛いね、その仕草。
「残りは持ち帰りしようと思って。」
「へへ、約束覚えてくれてたんだ。」
そんな可愛い事を言われたら、気分はまるで援助交際してるおっさんの気分になるよ。
律はお持ち帰りで2人分のハンバーガーセットを頼みながら、なるべく制服姿の彼女を見ないようにした。
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