st.4

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「秘密。でも、卒業したら紗世とは会えない。」 卒業まで後4ヶ月 今からなら言っても猶予もあるし、これぐらいなら言いだろうと勝手に思った。 親に自分のマイノリティを告白し、話し合った結果だった。 理解はしがたい。が、高校卒業したらもう止める事はしないから、好きに生きなさいと。 「私がいつまでもフラフラしてるから?」 「愛想、つきちゃった?」 的外れな不安で背中に抱き付いてくる紗世。 好きだからと言えたら、どんなに楽だろうか。 「違うよ。」 「ならなんで?」 「じゃあ一緒に住む?卒業したら。」 「うん。」 その迷いない返事にふらっと軽い立ちくらみを覚えた。 「・・彼氏、作らないって約束出来る?」 「・・・律がそばにいてくれるなら。」 あぁ、これはもう告白なんじゃないだろうか。 はっきりさせてもいいんじゃないか。 でも、もし行き過ぎた独占欲なら。ただの依存症なら。 怖くて、はっきりはさせれない。 「うん。」 今は、これで精一杯だった。
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