st.4

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「ふむ、女心って難しいね。」 どうやら律なりに気を遣っての言葉だったらしい。 「誰?初恋の人って。」 「梓。紗世も知ってると思うけど。」 「梓?!あの、梓!?」 「多分、その梓だよ。」 しっかりと真面目な顔をして応える律。 梓とは律の幼なじみの子だ。 ふわふわした印象で背が低く、可愛らしい愛されキャラの彼女。 「私と・・正反対のタイプなのに?」 「タイプってこだわりないから。」 手に持っていたジュースをとられ、律はそれをごくごくと飲んだ。 間接キス、、、だけれども。 「で?紗世はいつから私を?」 「・・・分かんないけどいつの間にか。」 返された飲み物をドキドキしながら口付けた。 すると、ひやりと頬が冷たくなる。律が頬にキスをしていた。 「頬、柔らかいね。」 ずるい、ずるい、ずるい 紗世は沸騰しそうな頭で不意打ちを非難したが、口には出せなかった。 嬉しくて、本当はもっと欲しいから。 「紗世・・・。」 自分だけかと思えば、優しく名前を呼ばれて反対側もキスされた。 「ベッド、いこう。」 あぁ、もう完全にオーバーヒート 何も考えず、律だけに集中しよう。 そう結論し、紗世はこくりと頷いた。
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