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「ふむ、女心って難しいね。」
どうやら律なりに気を遣っての言葉だったらしい。
「誰?初恋の人って。」
「梓。紗世も知ってると思うけど。」
「梓?!あの、梓!?」
「多分、その梓だよ。」
しっかりと真面目な顔をして応える律。
梓とは律の幼なじみの子だ。
ふわふわした印象で背が低く、可愛らしい愛されキャラの彼女。
「私と・・正反対のタイプなのに?」
「タイプってこだわりないから。」
手に持っていたジュースをとられ、律はそれをごくごくと飲んだ。
間接キス、、、だけれども。
「で?紗世はいつから私を?」
「・・・分かんないけどいつの間にか。」
返された飲み物をドキドキしながら口付けた。
すると、ひやりと頬が冷たくなる。律が頬にキスをしていた。
「頬、柔らかいね。」
ずるい、ずるい、ずるい
紗世は沸騰しそうな頭で不意打ちを非難したが、口には出せなかった。
嬉しくて、本当はもっと欲しいから。
「紗世・・・。」
自分だけかと思えば、優しく名前を呼ばれて反対側もキスされた。
「ベッド、いこう。」
あぁ、もう完全にオーバーヒート
何も考えず、律だけに集中しよう。
そう結論し、紗世はこくりと頷いた。
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